グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ


グレイトフル・デッドを初めて知る。誰?
The Grateful Dead(感謝する死者)って何のことかと。grateful deadって安楽死ってことらしい。


Wikiによると

メンバーがフィル・レッシュの家に集まったさい、ガルシアが「Funk&Wagnall's New Practical Standard Dictionary」を適当に開いて見つけたGrateful Deadの単語をバンド名したといわれている。この辞書に載っていたGrateful Deadとはトビト記やチベット仏教の経典(Bardo Thodol)など世界中に残っている「彷徨える魂を成仏させる旅人の寓話」に登場する「感謝する死者(Grateful Dead)」に由来する。
「負債を抱えたまま死んだため埋葬されない死者のためにお金を出してやった旅人が、以後不思議な幸運に見舞われるようになり、それはその死者に感謝されたおかげだと気づいた。」


いい名前だ。相手から見返りが来るはずがない。来るはずがない相手に贈る。そんな死者への贈与が幸運となって返ってくる。
旅人のようにただ贈るだけ。コンテンツは無料。そして死者から受け取る幸運。


しかし旅人はそれが死者からの感謝だと捉えられるのはなぜだ。死者は何も言わない。自分が贈ったって言ってはくれない。
死者だって誰から贈られたかなんて死んでいるから分からない。


この旅人は起こったことを死者のおかげだとすることができるのだ。何もかも誰かのおかげなのだ。きっといつも幸運なのだ。
死者はもういない。何かを贈ることはできない。でも誰かが貰ったと言ってくれれば、それが死者のおかげになる。


マーケッティングを学ぶって何か変だ。彼らはマーケッティングをしてなんかいないと思う。マーケッティングって思われてるだけ。この幸運が死者がやっていることだと思われているように。
彼らのおかげだと捉えることができる人が集まってくるのだ。互いに贈ったかどうか貰ったかどうか。どっちでもいい。
贈ったことになったり貰ったことになったり、勝手にそういうことにするのだ。
別にどちらかが死者にならなくたってできることなのだ。小文字にしなくていいのだ。
これでよかったのだ。たぶんずっと前から。