リア家の人々


どういうわけか橋本治の小説は読みふけるという風にならない。
どの人もそれぞれに生きていく。読んでいる人にはそれぞれの言い分が分かるけれど、登場人物同士はそれぞれ分からないで生きていく。
もうすこし何とかならないものかと読んでいる間は思うんだけど、読み終わったらこっちだって彼らと同じようなもの。
人生がそういうものだと言われたらそうなんだけど。