逝きし世の面影

かつての日本も疫病、天災、飢饉、身分差別、いろいろあったけど、それでも外からは天国のようにみえた。
落語などにかつての時代の姿が残っているとか言うけど、それが古典落語であるだけでもう僕らのものではない。あまりにも遠い。生活実感ではない。進んで学ばないとわからない。
自分がインカを滅ぼしたピサロの子孫であるかのようなどうしようもなさ。
天国にいることが天国を壊すことに加担することと気づいた当時の西洋人の悲嘆はいかばかりか。
日本を愛しているからこその悲嘆。
文明が滅びた。自らが進んで滅ぼした。内側の人間にはそのことに気づくこともできないまま。
風雲児たちとは違うベクトルを向いているけど、どちらも面白い。